Before (改善前)

サニタリー配管&シュート

今回はお客様より、サニタリー性のあるステンレス製シュートの製造依頼をいただきました。

しかしお見積りを作成する段階で、シュートの径が小さく、溶接トーチが入らない大きさだと判明しました。およそΦ100以下になると、溶接トーチが中に入らなくなり、製品外部からの溶接となります。

今回のようなケースでは、外からの隅肉溶接でパイプ部とシュートの口を溶接する方法での対応が一般的となります。しかし、突き合わせの方法によっては、隅肉溶接では裏波溶接が綺麗に出せなくなってしまいます。万が一綺麗に裏波溶接をするにしても、職人の技術が必要となってしまい、属人的な製造となるため非効率な方法となります。

こちらのシュートは、内部に液体や粉体を流すため、その流れを良くするために、どうしても内面も綺麗にする溶接方法が必要不可欠でした。

V

After (改善後)

サニタリー配管&シュート

そこで「ステンレス精密板金・製缶加工センター」では、接続先のパイプに対して玉貫加工によるバーリング加工を行い、その後溶接するような工法転換をご提案いたしました。元々は隅肉溶接で溶接するところを、バーリング加工でできた口に対してシュートを突き合わせて溶接するため、高精度な溶接をすることができるようになりました。

またこちらの製品は4連シュートのため、形状そのまま製造してしまうと、内面のビードカットや研磨をすることが困難となってしまいます。
そこで当社では、パイプを細かく切断して、随時内面の研磨を行うことで、サニタリー性のある4連シュートを製造することができました。

POINT(要約)

パイプへの隅肉溶接は、非常に溶接難易度が高いうえに、内面研磨がやりづらい製品も多く、板金加工メーカー泣かせの製品が多くなります。

しかし当社では、パイプのような曲面に対する玉貫加工(バーリング加工)を高精度に行うことができるため、このような複雑形状の板金溶接部品であっても製造可能となります。

複雑形状のステンレス板金部品の製造のことなら、まずは小花製作所までお問い合わせください。