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令和3年6月1日、より全ての食品製造事業者にHACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けされました。食品製造事業者は、HACCPに則った製造管理を行う必要があります。
HACCPに対応するにはステンレスが適しており、ガラス、樹脂容器からステンレスの切り替えが進んでいます。
この記事では、HACCPとは何か、HACCPにステンレスが適している理由について解説しています。
HACCPとは
HACCPとは、食品製造における衛生管理手法のことです。
HACCPは、食品衛生管理手法の国際的な基準になっています。
日本においても、令和3年6月1日より全ての食品製造事業者にHACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けされました。
HACCPは、作業過程を整理・分析・管理することで、製品に食品の安全を脅かす危険物質が混入するリスクを減らす手法です。
日本において、従来の衛生管理手法では、抜き取り検査主流でした。
その抜き取り検査では、最終製品の確認を行うことになるので、全ての製品を検査しているわけではなく、
検査対象から漏れてしまう製品があり、安全の確保を完全にできるわけではありませんでした。
一方、HACCPでは原材料の仕入れから加工・出荷までの全工程において、微生物や異物の混入などの危険を予測し、それらを防止するために重要な工程の継続的な管理や記録を実施します。
このような管理体制をとることで、抜き取り検査と比較して、問題のある製品の出荷を効率的に防げることが可能になります。
HACCPは、「Hazard（危害）」「Analysis（分析）」「Critical（重要）」「Control（管理）」「Point（点）」の頭文字をとった言葉です。
また、HACCPは、「Hazard（危害）」「Analysis（分析）」の危害分析と「Critical（重要）」「Control（管理）」「Point（点）」の重要管理点の二つの観点に分解することができます。
「危害分析」とは、原材料の仕入れから出荷までの過程で有害な微生物や異物の混入する危険を予測して、管理することを意味します。
「重要管理点」とは、食品の安全性を確保するために、危害分析に基づき、特に重点的に管理する必要のある工程を意味します。
このように、HACCPにより、不良製品が出荷されることを未然に防止し、異常が認められた際の早期対応と早期解決ができるようにする衛生管理が可能になります。
HACCP仕様とは
HACCPを導入するにあたり、設備や備品を新たに購入したり、買い替えたりする必要が出てくることがあります。
その際、製品カタログ等に「HACCP対応」や「HACCP仕様」というような表記がされている製品があります。
HACCP対応あるいは、HACCP仕様とはどのようなことを指すのでしょうか。
HACCPを導入するにあたって、異物の混入を防ぐことや清潔を保つために清掃のしやすさ、管理のしやすさ等が大切になります。
そのため、HACCP仕様の特徴として以下のような事が挙げられます。
- 識別管理が可能
- サニタリー性が高い
- 耐久性が高い
- 耐蝕性が高い
- 混入時に検出可能
「HACCP仕様」や「HACCP対応」には、特に認証があるわけではありません。
ですが、上で挙げたような特徴に留意しながら、問題点にあった製品を選ぶ必要があります。
ステンレスがHACCPに適している理由
HACCP導入には、ステンレス製品を取り入れることが適しています。
ステンレスがHACCP対応に適している理由は、以下の3つです。
サニタリー性が高い
ステンレスは、汚れがたまりやすいすき間が少ない形状に加工できるため、清潔を保つことが可能です。
耐久性が高い
ステンレスは、耐久性が高く、破損しにくい性質を持つため、破損により生じる破片等の異物が混入してしまうことを防止できます。
耐蝕性が高い
ステンレスは耐蝕性も高く、錆に強い性質を持っているため、長期間にわたり綺麗で清潔に使うことが可能です。
このように、ステンレスはその特性からHACCPに適しています。
食品業界では、HACCPへの対応のため、ガラス、樹脂製容器から、ステンレス製容器への切り替えが進んでいます。
切り替えの際は、危害分析を行い、重点的に管理するべき点をはっきりさせたうえで、重要な工程から切り替えていくことが大切と言えます。
まとめ
当社では、ステンレスの板金加工に強みを持っており少量多品種の加工を得意としています。
食品加工機械の部品加工に必要な工程を一貫して行うことができ、多くの加工実績がございます。また、納期に関するご相談も可能です。
HACCP対応など、食品加工機械の部品加工等でお困りのことがございましたら、お気軽に当社までお問い合わせください。
