本記事では、特徴、他の板金加工の違い、注意点をお伝えいたします!
本記事は設計担当者や購買担当者の方に必ず知っておいて頂きたい内容です。
本記事は2・3分で読めますので、ぜひご覧下さいませ!
精密板金とは?主な特徴をご紹介
精密板金とは、寸法公差(図面との寸法に対して許容される誤差の範囲)が他の板金と比較し厳格に設定されている金属板のことを指します。精密板金加工はあらゆる部品加工の中でも高度な技術が求められている加工と言えるでしょう。
精密板金が用いられる部品としては、PC等の精密機械や医療業界で扱われる製品の筐体や、半導体製造装置の部品が挙げられます。これらは製品の性質上複雑な形状や精密な加工が求められる製品であるため、板金加工の中でも精密板金加工を用いて製作します。
金属板の素材は、ステンレス、銅、真鍮、アルミニウムが良く用いられています。これらの素材はそれぞれ特性があり、寸法公差も素材により変化します。加工の際には素材に合わせ加工条件を臨機応変に変更していく必要があるという点からも高度な技術が求められる加工であると言えるでしょう。
精密板金加工と他の板金加工の違い
そもそも板金加工とは、金属板に対し曲げ、切断、溶接、絞り等の加工を施すことを指します。
精密板金加工以外の板金加工の種類として、プレス板金加工や建築板金加工といったものが挙げられますが、これらの板金加工と精密板金加工の異なる点として次の点が挙げられます。
《寸法公差が異なる》
精密板金加工以外の板金加工では、建設現場で用いられるような比較的単純な形状の板金が製作されることが多くなります。そのため、寸法公差が±0.5㎜以上のような比較緩い基準で製作されることもあります。
一方で精密板金加工はスマートフォンのような精密機械に入る部品や、医療機器のような小さなミスも許容されない現場における機械の部品を製作することも多くなるため、寸法公差が曲げ加工で0.2㎜以内でなければならないという場合も多くなります。
《取り扱う素材が異なる》
精密板金加工以外の板金加工では、SUS304のようなステンレス鋼やSPCCのような圧延鋼板、SECCに代表されるメッキ鋼板が中心になります。
精密板金加工では、これらの素材に加えて銅や真鍮といった形が変形しやすい素材や、リン青銅などの伸銅品や、先ほど紹介したステンレス鋼の中でもSUS304-CSPに代表されるようなバネ材も扱うようになります。
銅や真鍮は曲がりやすく、また熱伝導性が高いといったところからもレーザー加工や溶接による加工が難しいという点からも加工の難易度が高くなる場合が多いということに留意する必要があります。
精密板金加工における注意点
次に、精密板金加工を行う際に注意すべき点についてご紹介いたします。
注意すべき点として、ロット数の多い部品では加工コストがかかってしまうという点です。
精密板金加工は、複雑な形状の部品を専用金型を用いず部品の形状によって汎用金型を組み合わせて作成いたします。また、精密板金加工は技術者の手が直接加わる場面が多いため、ロット数が多くなるとその分人件費等のコストが多くなってしまいます。
そのため精密板金加工は、小~中ロットの部品で実施いただくと、低コストの加工が実現できます。
また、金属板の素材によって加工の難易度が変化するという点にも注意が必要です。どの板金加工でも素材によって加工難易度は変化いたしますが、精密板金加工は寸法公差が0.01㎜単位で変化する場合もあるため、当初の予定から素材を変更する際には注意が必要です。
特にステンレスは熱伝導性が非常に悪く加工熱が上がりにくい、囲う途中に加工硬化が起こりやすいという点から図面通りの加工が難しい場合が多くなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
当記事では精密板金加工に関して、他の板金加工との違いや精密板金加工を行う際に気を付けるべきことという点に注目してお伝えいたしました。
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